第73回 【番外編】 グラウンド・ゼロ
どうしてそこに行ってみたいかと思ったかと言うと、私がこの時期アメリカに行くことは、決まっていたのですが。
(航空チケットを購入した日を、今、再確認してみたら、5月23日なので、4カ月半くらい前には、決まっていたのですが。)
渡米する10月09日の頃には、アメリカのガバーメント・シャットダウンが起きたりしていて。
17日までにそれが回避されないと、デフォルトが起きてしまう。アメリカ政府がデフォルトを起こすことになると、世界経済にたいへんな影響がでてしまうという。
そんな、世の中の情勢的には、少し緊張感ただよう中での、出国でした。
ガバーメント・シャットダウンとグラウンド・ゼロは、直接的に関係あるものではないわけですが。
わたしたちの平和のおおもとに、世界の平和があることを、他人ごとでなく実感していたので。
世界の平和を祈れたらと、思いました。
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東洋と西洋以外に、独自の文化や思想をもつ国々があることを、私は正直、9.11の時に知ったように、思います。
それ以前は、私の中で、それらの国々は、遠い雲の中に、ありました。
そして、少しずつ、それらの国々の文化や思想を知りたいと思う気持ちが、強まってきています。
でもまだそれらの国々のことは、明確ではなくて、何と呼ぶことが正確なのかも、わかっていません。
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アメリカ政府がデフォルトを起こすことが今回回避されたことは、とても良かったと思いました。
二週間アメリカに居たせいと、ちょうど帰国の日から、占星術的に現在水星逆行が起きているせいなのかも知れないのですが、私の日本語が、いつもに増して、ちょっと変になっています。
少しお聞き苦しいところ、あるかと思いますが、ご容赦いただけたらと思います。
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前置きが、すこし長くなりました。
ニューヨークには、空港が二つあるそうです。
今回は、ジョン・エフ・ケネディー空港から、地下鉄に乗りました。
ニューヨークの地下鉄に比べると、日本の地下鉄はとても清潔で安心な感じだと、思いました。
グラウンド・ゼロという表現は、現地では全く見ることはありませんでした。
街の標識などは、ワールド・トレード・センターと言う表記になっています。
そして、9/11 MEMOLIAL という表現になっていました。
地下鉄から、地上に出ると、ワールド・トレード・センターのところは、新しいワールド・トレード・センター建設の工事が行われていました。
今でも、たくさんの人たちが、追悼に訪れていました。
これらが、新しい建設中の、WTCのビルです。
矢印に沿って進みます。
途中のビルの中で、セキュリティ・チェックを受けます。
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水色の仕切りの、矢印の方向に、人々の後を進みます。
ぽこんと開けた場所につきます。
そこが、国立9/11記念碑の場所です。
ガバーメント・シャットダウンの最中で、いろいろな国立の場所が閉鎖されているとのことでしたが、ここは閉鎖されてはいませんでした。
緑に囲まれた中に、ノースプールとサウスプールと博物館などがあります。
博物館の建物は、まだ建設中でした。
サウスプールです。
ツインタワーのタワーが立っていた、その跡地に配されているそうです。
9メートルの滝がプールに流れ落ちています。
プールの水は、中央の空洞に流れ落ちるデザインになっています。
中央の空洞の底は、周辺からは覗き見ることができません。
なので、文字通り、底知れぬ何とも言えない感覚が、呼び覚まされる感じです。
底知れぬ、怖さでもあり。
冥界への入り口を見るような、厳粛な気分でもあり。
全てを飲み込む、ブラックホールに通じる感じでもあり。
こちらが、ノースプール。
サウスプールと、同じ形をしています。
「9/11と1993年のテロの犠牲になった3000名近くの方々のお名前が、2つのプールを取り囲む青銅版に刻まれています。
お名前は、9/11当日に犠牲者がいた場所やその日に亡くなった他の方との関係を反映したり、ご家族が希望された別の犠牲者のお名前の隣に並ぶようにするなど、いくつもの『意味のある隣接性』を基に配列されています。」日本語のパンフレットより。
「記念碑は、建築家Michael Arad氏と造園家Peter Walker氏によって設計されました。
デザインは、国際コンペを通して、63ヵ国から寄せられた5201案の中から選ばれました。」日本語パンフレットより。
そこから見上げた、建設中の新しいWTCのビルです。
最後に、日本語のパンフレットにある、ミッションステートメントを転記して、グラウンドゼロのレポートを終わりたいと思います。
「1993年2月26日および2001年9月11日に、テロリストによって無残にも殺害された、罪なき犠牲者を記憶にとどめ、追悼すること。
多大な犠牲者が出たこの地を神聖な場所として威厳を保つこと。
生存者の忍耐力、他人を救うために自ら命を捧げた人々の勇気、そしてこの上なく最悪の事態において私たちを支えてくれたすべての人々の思いやりの心を称えること。
亡くなった方々への追悼の思い、評価される功績、そして呼び覚まされる魂が、命の尊さを再確認し、自由を守る決意をより強固なものにして、憎しみや無関心、不寛容に終止符を打つ励みとなる、永遠の道しるべになることを願って。」